この事例の依頼主
50代 男性
相談前の状況
新宿近郊の駅近接のマンション所有者が、生活の本拠を他所に移したため、所有マンションの一室を賃貸に出した。入居者は、仕事の都合で留守がちにされる方であった。当初は賃料が順調に入っていたが、入居後数年して賃料を滞納し始めた。督促した直後は入金があったが、そのうち全く連絡が取れなくなってしまった。マンション所有者は、賃料収入を生活費として組み入れていたため、生活に支障を来すとして、ご相談に見えた。
解決への流れ
連絡先が全く不明であり、保証人とも連絡が取れなかった。現地のマンションに行ってみたところ、資材や道具類が置いてあるものの、生活している気配がなかった。ところが、マンションの管理人によると、1か月に1回ほどの人の出入りがあるとのこと。依頼者は、当初滞納賃料の請求を希望されていた。しかし、賃料請求の困難さを認識され、マンションを明け渡してもらい、別の借主を見つける方向に方針を変更した。さっそく、建物明渡訴訟を提起した。判決確定後、明け渡しの執行を行った。
明け渡し後、補修メンテナンスを済ませて、新たな借主を入居させることができた。時間はかかったが、現状を正確に把握して、冷静に方針を決めていくことで、無事解決に至った。