この事例の依頼主
80代以上 男性
相談前の状況
相談者は80歳代の男性で、双極性障害等を患い、躁状態の際に行ったことの記憶を持っていないという状態で、その旨の医師の診断書も出されている状態でした。相談には息子さんが代理で訪れました。相談者はカード等を利用して借入れや物品購入などを行い、160万円以上の請求を受けている状態でしたが、本人には全くその記憶がない状態でした。実際に購入した物や金銭を何に消費したのかも不明であるという状態で当職のもとに訪れました。
解決への流れ
意思無能力でした行為は無効であることから、医師の診断書等をもとに債権者と個別に交渉を行い、総額20万円以下まで負債を圧縮することに成功しました。
この事案では医師が協力的で詳細な診断書を事前に得られていたことが大きなポイントでした。非典型的な任意整理の事案ではありますが、訴訟で債務不存在確認請求を行うと時間と労力がかかるため、裁判例等を添えながら交渉を行い、合意による早期の解決に至ることができました。