この事例の依頼主
50代 男性
相談前の状況
叔父が亡くなった。生涯独身で子供もおらず,また叔父の兄弟(相談者の親)世代もほとんど亡くなっているため,相続人は相談者ら甥・姪の世代が多い。高給取りだったが質素な生活をしていたので,かなり遺産があるように聞いているが,全容は不明。相続人間で,法定相続分できっちり分配することで話は付いているが,遺産の調査や換金の手続きは手に負えない。弁護士に間に入ってもらいたい。
解決への流れ
遺産を調査した結果,不動産,車,預貯金,有価証券,債権等,遺産が多額かつ費目が多岐に渡っていました。その一方で相続税も発生することが予想されたため,申告期間内に全ての処理を終わらせる必要がありました。関連業者とも連携しながら弊所にて全て換金処理を行い,一部の相続人による立替金等も含め,公平な相続となるよう調整して遺産を配分し,申告期限に余裕を持って税理士に引き継ぎました。
遺産の費目が多岐に渡る場合,相続人,特に現役で働かれている世代の方や生前の被相続人とあまり交流がない方がそれを調査し換金することは,相当大変です。被相続人の住所地が相続人の皆様の住所地と離れている場合はさらにハードルが上がります。特定の相続人が処理できたとしても,他の相続人から手続きの公正さを疑われる可能性もあります。今回のケースは,遺品整理を除き相続手続きは全て弊所にて行い,疎明資料を添えた財産目録を作成し,法定相続分通りに遺産の分配内容を調整しました。法的な議論というよりは手続きの透明性確保の見地からですが,皆様にご納得いただけるよう弊所がお役に立てた事例と思います。