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ドローン操縦の「民間資格認定」が登場・・・将来は「免許制度」にするべきか?
2015年12月14日 10時42分

首相官邸の屋上や寺社の境内に落下するなどして、今年何かと話題になった小型無人機「ドローン」。その飛行を規制する改正航空法が12月10日に施行された。これに先がけて、ドローンの操縦に必要な知識や技能を教える民間の「資格認定制度」がスタートしている。

日本経済新聞によると、IT関連の人材養成スクールなどを運営するデジタルハリウッド(東京都)では、11月からドローン講座を開設。受講生が10時間以上のドローン飛行操縦を経験したうえで、修了試験に合格すれば、産官学のドローン産業関係者でつくる一般社団法人「日本UAS産業振興協議会」(JUIDA)から、操縦者の資格証明をもらえるコースが設けられている。さらに、追加で講習を受けると、「安全運航管理者」の資格ももらえるという。

ドローンをめぐっては、規制がはじまる一方で、ビジネスでの活用が期待されており、今後、ドローンを使う企業や個人が増えていくことが予想される。そうした状況が進めば、やがては、今回のような民間の資格認定ではなく、自動車の運転免許のような「公的資格」の必要性が高まるかもしれない。

その点について、どう考えるべきか。ロボットと法律の問題にくわしい小林正啓弁護士に聞いた。

首相官邸の屋上や寺社の境内に落下するなどして、今年何かと話題になった小型無人機「ドローン」。その飛行を規制する改正航空法が12月10日に施行された。これに先がけて、ドローンの操縦に必要な知識や技能を教える民間の「資格認定制度」がスタートしている。

日本経済新聞によると、IT関連の人材養成スクールなどを運営するデジタルハリウッド(東京都)では、11月からドローン講座を開設。受講生が10時間以上のドローン飛行操縦を経験したうえで、修了試験に合格すれば、産官学のドローン産業関係者でつくる一般社団法人「日本UAS産業振興協議会」(JUIDA)から、操縦者の資格証明をもらえるコースが設けられている。さらに、追加で講習を受けると、「安全運航管理者」の資格ももらえるという。

ドローンをめぐっては、規制がはじまる一方で、ビジネスでの活用が期待されており、今後、ドローンを使う企業や個人が増えていくことが予想される。そうした状況が進めば、やがては、今回のような民間の資格認定ではなく、自動車の運転免許のような「公的資格」の必要性が高まるかもしれない。

その点について、どう考えるべきか。ロボットと法律の問題にくわしい小林正啓弁護士に聞いた。

●民間の「資格認定」の意味は?

「今年12月10日に施行された改正航空法と同法施行規則では、重量200グラム以上のドローンについて、都市部上空などでの飛行は、国土交通大臣の許可を要するとされています。

また、飛行が許される場合でも、夜間飛行や目視外の飛行、人や建物の30メートル以内に接近する飛行などについては、国土交通大臣の承認を要するとされています」

小林弁護士はこのように新しい規制について述べる。では、今回のような民間の「資格認定」はどのような意味があるのだろうか。

「これらの許可や承認を受けるためには、開庁日で数えて、飛行予定日の10日前までに、40項目以上を記載した許可・承認申請書を提出する必要があります。

その審査上、『飛行を予定している無人航空機の種類別に、10時間以上の飛行経歴を有すること』と定められています。

今回のような民間の資格認定は、飛行許可・承認を保証するものではありませんが、事実上、許可・承認が下りやすくなるという効果を期待できるでしょう」

●重量級のドローンは、将来的に「免許制度」が必要になる

やがてはドローンについて、公的な免許制度が必要になるのだろうか。

「改正航空法等では、最大離陸重量25キログラム以上のドローンについて、追加の安全装置と厳格な審査基準を設けています。

たしかに重量級のドローンは、墜落や衝突によって、人の生命・身体に深刻な害を与える本質的危険があります。将来的には、公的な免許制度が必要です。

この免許は、目視内の飛行だけでなく、計器飛行や遠隔操縦、高空飛行、人や建物に近接した飛行技術を習得した人に与えられることになるでしょう」

一方で、軽量級のドローンについてはどうだろうか。

「軽量級のドローンには、免許制を設けるべきではありません。

なぜなら、子どもたちがドローンに触れる機会を奪ってしまうからです。

『空の産業革命』ともいわれるドローンで、国際競争に勝利する最大のカギは、ドローン操縦の才能を持つ子どもを見つけ育てることにあります。軽量級ドローンの操縦を免許制にすることは、その芽を根こそぎ摘むことになるでしょう」

小林弁護士はこのように述べていた。

(弁護士ドットコムニュース)

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